近頃、「ワークライフバランス」という言葉を耳にすることが増えてきました。それに反するように、「ワークライフバランス=甘え」と主張する人たちの発言も、よく目にするようになりました。
ワークライフバランスなんて言ってるやつで、仕事ができる人を見たことがない
ワークライフバランスとか抜かしてるやつは、一生上に上がれない
私は、そうした言葉が嫌な感じで胸に突き刺さってきます。なぜかというと、私自身が会社の経営者であり、その立場として“そうでなければならない”という意識がある一方で、ワークライフバランスを意識しないと、あっという間に体調を崩してしまいます。理想と現実の間にあるそのギャップに、どこか後ろめたさを感じているから。
外向型と内向型──人はそもそもエネルギーの使い方が違う

私の考えは、ワークライフバランスは人それぞれだということ。同じことをしても平気でこなせる人もいれば、体調を崩してしまう人もいる。それは単に体力や筋力といった“フィジカル”の問題ではなく、生まれ持った感受性や神経の使い方といった“気質”の部分が大きいと感じています。
人は生まれながらに「外向型」と「内向型」に分かれるといわれています。内向型の人は感覚が鋭く、その分エネルギーを消耗しやすく、ストレスを感じやすい。だからこそ、より意識的にワークライフバランスを取る必要があると思うのです。
以前にもそのテーマで記事を書いたことがあります。よければ、こちらも読んでみてください。
「できない自分」を責めないで、自分を知ることが、バランスを保つ第一歩

私は30代後半、オーバーワークが原因でうつ病になり、4年間苦しみました。その後、ヨガ・バレエ・筋トレに出会い、ようやく克服しました。それ以来、ワークライフバランスは常に意識して生活しています。
うつ病の苦しみは、なった人にしか分かりません。
とてもつらいものです。
「仕事ができないやつ」と思われても、
「そんなのじゃ稼げないよ」と言われても、
落ち込む必要はありません。
健康こそ、幸せの基本だから。
まずは自分がどんな人間なのかを知り、健やかに生きていきましょう。
