住宅ローン「超低金利時代」の終わり? フラット35が3.46%に

2026年9月、フラット35の最頻金利(融資率9割以下・借入期間21年以上)が年3.46%となりました。

前月から0.17%上昇し、これで2ヵ月連続の上昇です。

長い間、日本では「住宅ローン=低金利」が当たり前でした。

1%前後、あるいは変動金利ならそれを大きく下回る金利で住宅ローンを組める時代が続き、住宅価格が上昇しても、低金利が月々の返済負担を抑えてくれていました。

しかし、その前提が少しずつ変わってきています。

金利が違うと、同じ3,000万円でもこれだけ変わる

例えば3,000万円を35年ローンで借りた場合。

金利1.5%なら、毎月の返済額は約9.2万円。

金利3.46%では、約12.3万円です。

同じ3,000万円を借りても、月々約3万円の差。

逆に「毎月10万円までなら住宅ローンを払える」と考えれば、金利が上がるほど借りられる金額は小さくなります。

これが不動産市場に与える影響は決して小さくありません。

これから家を買う人だけの話ではありません

気になるのは、すでに変動金利で住宅ローンを返済している人です。

「自分は低い変動金利で借りているから、フラット35が上がっても関係ない」と思うかもしれません。

しかし、変動金利も市場金利の上昇と無関係ではありません。

実際に金融機関では住宅ローンの基準金利を引き上げる動きが出ています。

また、住宅ローンによっては金利が上昇しても、いわゆる「5年ルール」によって毎月の返済額がすぐには変わらない場合があります。

ただし、返済額が同じでも安心とは限りません。

金利が上がれば、毎月の返済額に占める利息の割合が増え、元金の減り方が遅くなることがあるからです。

「毎月の引き落とし額が変わっていないから大丈夫」ではなく、一度、自分の住宅ローンの適用金利や残高、金利の見直し時期を確認しておく時期に来ていると思います。

これから不動産は、より「選ばれる物件」と「選ばれない物件」に分かれる

では、住宅ローン金利が上がると不動産価格は下がるのでしょうか。

私は、すべての不動産が一律に下がるというより、物件による差が大きくなるのではないかと考えています。

二宮町でも最近は、駅徒歩圏の物件は相変わらず人気があります。

駅に近い、平坦、生活しやすい、なかなか売り物件が出ない。

こうした物件には、多少価格が高くても「そこを買う理由」があります。

一方、駅から遠い、坂がある、土地が必要以上に広い、建物のリフォーム費用がかかる、といった物件は、金利が上がれば買主もこれまで以上に価格にシビアになります。

以前このブログでも触れましたが、コロナ禍に人気が高まった郊外の広い土地よりも、最近は再び「駅近」という不動産本来の立地条件が重視されていると現場でも感じています。

そこに住宅ローン金利の上昇が加われば、この傾向はさらに強くなるかもしれません。

「いくら借りられるか」より「いくらなら無理なく返せるか」

長く続いた超低金利によって、私たちは住宅ローンの金利をあまり意識しなくなっていました。

しかし、これから住宅を購入する方は、

「銀行がいくら貸してくれるか」ではなく、「金利が上がっても無理なく返せる金額はいくらなのか」

という考え方が、これまで以上に大切になります。

そして、すでに変動金利で住宅ローンを返済している方も、一度ご自身のローン内容を確認してみてはいかがでしょうか。

住宅ローンは「借りたら終わり」ではなく、時々点検するもの。

日本の住宅市場は今、長く続いた「超低金利が当たり前の時代」から、少しずつ次の時代へ移り始めているのかもしれません。